過去に甲子園が中止となった理由 高校野球の歴史

高校野球大会が過去に中止となった理由

高校野球の球児達の憧れである甲子園。

最近では、新型コロナウイルスの感染拡大による中止があったが、

実は、過去にも大会が中止となったことがあるのをご存じでしょうか?

甲子園の組合せが決まった後に、大会が中止となる。

大会中止が発表された為、主催者が変更された幻の大会が存在する。

夏の大会が7回中止

春の大会が6回中止

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夏の大会(全国高等学校野球選手権記念大会)

第4回大会 1918年(大正7年)米騒動で中止

大会の組合せも決まっていたが大会が中止された。

その原因は、富山県で発生した米騒動が発端となる。

7月下旬に富山県で発生したコメの価格急騰による暴動が発生した。

Wikipediaによると米1石の値段が、

1月には15円程のコメの値段が、7月17日には倍の30円。

さらに8月1日には 35円。 8月5日 40円。 8/9日 50円超え。

と8か月ほどで3倍以上の値上げとなっていた。

富山県で発生した米騒動が全国に広がり、暴動が過激化する。

暴動はは警官との衝突に発展し、派出所や商業施設への投石、

電車や自動車の破壊等、米価格以外にも波及して治安が一気に悪くなった。

8月11日には神戸市でも騒動があり、当時の甲子園会場であった

鳴尾球場近くの鈴木商店で焼き討ちがあり、周辺の治安が悪化。

8月14日開催予定であった甲子園は延期されたが、8月16日に中止とされた。

全国14校の代表は関西入りしており、13日に組合せ抽選会も行われていた。

しかし、米騒動により大会は中止された。

第27回大会 1941年(昭和16年)戦争で中止

日中戦争が深刻化した為に、大会が中止となった。

地方大会が開催中に、日中戦争が激化した。

そのため、

文部省より「スポーツの全国的な催しが禁止」との通達が7月12日にあり、

甲子園大会が中止となった。

1942年(昭和17年)~1945年(昭和20年)戦争で中断

昭和17年には、幻の甲子園が開催されていた。

1941年の文部省通達「スポーツの全国的な催しが禁止」により

1945年まで4年間は甲子園大会を中断していた。

その間、阪神甲子園球場の屋根は

太平洋戦争による金属供出のためすべて取り外されていた。

しかし、文部省は「国民精神の高揚」のためとし、

全国中等学校錬成野球大会を主催した。これが幻の甲子園と呼ばれている。

勿論、主催者も大会の目的も異なっていたため、

大会史に記録も結果も残されていない「幻の甲子園」であった。

大会が開催された大きな目的は「戦意の高揚」であった。

そのため、幻の甲子園は軍事色の強い決まりがあった。

スコアボードの左右には、「勝って兜の緒を締めよ 戦い抜こう大東亜戦」

というスローガンが掲げられていた。

ユニフォームの学校表記には敵国であるローマ字を使ってはならない。

選手は「選士」と呼ばれ、兵士と準じた扱いとされた。

打者が球をよけることは「突撃精神に反する」と許されず

「戦場で兵士は交代できない」という理由で選手交代は負傷以外は認められなかった。

幻の甲子園の決勝は、徳島商(徳島)と平安中(京都)との対戦。

延長11回ウラ、平安中の押し出し四球で、徳島商がサヨナラで優勝している。

尚、平安中は準決勝の広島商戦が雨天中止となったため、

翌日に、準決勝と決勝のダブルヘッダーとなっていた。

Wikipediaより決勝のスコア、参加チーム

チーム1234567891011R
平安中100001040017
徳島商01000050002x8

北海 北海中

東北 仙台一中(宮城)

関東 水戸商(茨城)、京王商(東京)
北陸 敦賀商(福井)
中部 松本商(長野)
東海 一宮中(愛知)
近畿 平安中(京都)、市岡中(大阪)、海草中(和歌山)
中国 滝川中(兵庫)広島商(広島)
四国 徳島商(徳島)
九州 福岡工(福岡)、大分商(大分)
台湾 台北工

第102回大会 2020年(令和2年)コロナで中止

新型コロナウイルス感染症の流行により中止。

5月20日の「第102回全国高等学校野球選手権大会・第2回運営委員会」で

『大会開催中止』が決定した。

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春の大会(選抜高校野球大会)

1942年(昭和17年)~1946年(昭和21年)戦争で中断

夏の大会と同じ理由により、選抜野球大会も5年間中止とされた。

昭和21年の大会は、昭和22年春に開催される大会を意味しています。

第92回大会 2020年(令和2年)コロナで中止

新型コロナウイルス感染症の流行により中止。

3月19日より開催予定であったが、

3月11日に『開催中止』がj決定した。

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